2016年11月19日土曜日

Living&Design2016



10月に大阪南港で開催された『Living&Design2016』に、

十津川村森林組合として出展した。

建築に関する展示会は国内各地で沢山行われるが、

デザインの拘り、世間の流行りを敏感に汲み取ることの出来ている、

関西ではこのLiving&Designが群を抜く建築展示会。

「国際見本市」とも言われるこの展示会は外国からの訪問者も多く、

海外のマーケットも意識されたもの。

http://www.living-and-design.com/


出展の依頼が森林組合所属直後であったため、

10月まで3ヶ月しか無いタイトな準備期間のなか、

新たに十津川杉を使ったヘリンボーンフローリングの開発を行い、

それを商品として出展した。

杉は和のイメージがとても強い木材で、

いまの若い、少しアンテナの高い層に受け入れられにくいのが現状。

自分自身も戸建ての設計で杉の利用を行ったことはほとんど無い。

節の多い一等材だと「和」のイメージが強いが、

板目の上小だとほんの少しの節と味わいのある木目であるため、

これだとオークにも近からず遠からずなナチュラルなイメージを出せると思った。

これに白の塗装をし、

その上にあえて傷や擦れを付けるエイジングを施し、

最初からシャビーなイメージを仕上がりとした。

木というものはどうしても傷や汚れなどをネガティブに捉えられやすい。

傷や汚れも一つの味わいとし、

5年後、10年後の経年変化を楽しんで貰えるものでありたい。

もう少し木をカジュアルに使って貰うべくこういう世界観をもっと発信する必要がある。


開催当日の十津川村ブースは昼食を食べるのも忘れるほど訪問者があり、

いまの十津川村、森林組合の新しい取り組みをお話させて貰った。


また自分自身、以前からこのLiving&Designに出展するのが一つの夢だった事もあり、

大変労力のいる三ヶ月であったが何か人生に影響を及ぼす程の刺激的な経験でした。


※十津川村森林組合のFacebookとInstagramはじめました

https://www.facebook.com/totsukawashinrin/

https://www.instagram.com/?hl=ja



















2016年7月2日土曜日

とても大きな変化




少し判断に時間の掛かるお話を頂き、

ブログもずっと更新できずにいました。



6月の総代会、理事会を経て

平成28年7月1日、

十津川村森林組合の常務理事として就任することになりました。

もちろん設計事務所としての運営はそのまま変わらず、

新たに十津川の木を世に送り出すといった活動が加わります。


就任開始当日、

全職員の前でご挨拶させていただきました。


こういった場では堅く難しく話すのがセオリーのようですが、

職員の統制というのは決して縛るものではなく、

自由に自主的に泳ぎまわれる環境を作ることが大切なんだと、

まず自分の事を分かってもらえるお話をしました。


太陽と北風の話でいう太陽の方で、

時間は掛かるが確実に根付くそんな方針で取り組みたい。


山から街へ、街から山へ、

その仕組作りは決して簡単なもので無いのは重々分かっているが、

何かそこに面白みを感じなくもない。


任期3年のこの活動の中で自分は何を得ることができるか、

また地域にどの様なものをもたらすことが出来るのか、

そして自分のルーツである十津川のじいちゃんとばあちゃんに何を返すことができたのか、

3年後十津川村とともに成長できてるよう新たな道を始めます。











作心設計事務所 西田貴之

2016年2月5日金曜日

懐かしい場所。新しい刺激。



十津川村にてお仕事をさせていただく事に。

父が十津川村出身で、

夏になるとキャンプや川釣りなど大人になってもよく足を運んでました。

しかし数年前の台風による大災害で、

既に空き家ではありましたがばあちゃんの家が土砂崩れで流されてからは、

何となく十津川へ行くことは無くなってしまいました。

それ以降どこかで行く理由を探しつつ数年が経ってしまいましたが、

縁があり仕事という形で帰ってくる事ができました。

現場まではひたすら山中を2時間!

田舎育ちなのでここは本当に心地良く懐かしい。


そしてその十津川村での活動について。

いま十津川村は林業6次産業化による林業再生を目指して動き出しており、

今回依頼のあった木材加工場のカフェギャラリーへのリノベーション計画はその一つで、

新しい切り口による「仕掛け」を発信する大切な拠点となるものです。


その事業を行う林野庁から十津川村役場農林課に出向の官僚と、

地方創生について面白い仕掛けができないものか、

今までとは違った切り口での地方創生はできないか、

とても可能性の感じるそんなチームに入れてもらい議論を重ねてます。

彼を見ているとただ仕事をこなすといったものではどうも無く、

「自治体の経営」を念頭に置いた進め方で民間の感覚にとても近いものを感じ、

そんな姿勢に共感する部分は少なくない。

また偶然同級生ということもあり、

若い世代の音楽やファッションなど気軽に話しもできる。

いわゆる「おしゃれ」や「かっこいいもの」がわかるアンテナを持っており、

今まで出会ったことのないハイブリッドな公務員だ。

新しい発想を持った村役場チームとともに、

ここから面白い仕掛けがどんどん発信されていきます。













                                                                                 作心設計事務所:西田